ニュージーランドに居ながらオンライン上で、日本の雑誌33誌の最新刊と毎日新聞の朝刊・夕刊が、好きな時に好きなだけ無料で読めるのをご存知でしょうか。
お金を一切支払うことなく、広告も含め誌（紙）面と同じレイアウト、全ページフルカラーで閲覧することができてお値段、無料。
さらに日本の雑誌と新聞だけでなく、世界120ヶ国以上、60言語、7000誌以上の新聞・雑誌にアクセスでき、それらも全て無料で読むことができます！
夢のような話に聞こえるので、なにか怪しい裏があるのか？と勘ぐりたくなりますが、このサービスはニュージーランドの図書館を通じて提供されているPressReaderというオンラインサービスの１つなのです。しかも日本語の雑誌が読めるだけでなく、プラットフォームそのものを日本語で表示させることも可能です。
2003年にカナダで生まれたデジタル出版プラットフォーム会社PressReaderがオンラインで読むことのできる新聞と雑誌のオンラインストアを提供しており、ニュージーランドを含む世界中の図書館と提携しているため、図書館のメンバーにさえなれば、図書館が提供するサービスの１つとして無料で利用できるのです。
日本の雑誌33誌 リスト
いつでも最新刊が読める日本の雑誌は下記全11カテゴリー 33誌。
これに「ニュース」カテゴリーの毎日新聞 朝刊・夕刊が加わり合計35誌（紙）が日本語でいつでも無料で読めます。
- アート
- 和樂
- アウトドア
- BE-PAL（BE-PAL)
- クラフト・趣味
- サライ
- コンピューター・テクノロジー
- ダイム（DIME)
- スポーツ
- EVEN
- ファッション
- CanCam （キャンキャン）
- Vougue (Japan)
- BAILA （バイラ）
- eclat （エクラ）
- LEE
- WeAr (Japanese)
- ホーム・ガーデン
- Modern Living (モダンリビング)
- 健康・フィットネス
- BITEKI (美的)
- 女性向け
- Harper’s BAZAAR (ハーパーズ バザー)
- Oggi (Japan)
- non-no (ノンノ)
- ELLE Japon (エル・ジャポン)
- 25ans (ヴァンサンカン)
- 婦人画報
- MAQUIA（マキア）
- Presious
- SPUR (シュプール)
- 美しいキモノ
- 男性向け
- MEN’S CLUB
- Casa BRUTUS
- 2nd
- MEN’s NON-NO
- UOMO
- Lightning
- GQ (Japan)
- CLUTCH Magazine
- Men’s Presious
- 自動車
- CLUB HARLEY
さあ、どうでしょう。
1誌でも読みたいと思う雑誌があった方や、世界の雑誌や新聞も読みたいみたいという方はさっそく登録方法を見ていきましょう。
ニュージーランドの雑誌も無料で読み放題？
かつてはニュージーランドで刊行される最新刊の雑誌や新聞も無料で閲覧できていましたが、最近は図書館内に設置されたコンピューターや、館内無料Wi-Fiに接続中のデバイスのみが無料で閲覧可能など条件が厳しくなってきています。それでも国内刊行雑誌の多くは、今のところ無料で閲覧できるものが多いです。
一例として、オークランド図書館の会員が自宅等どこからでも閲覧できるNZ国内刊行の雑誌は全21カテゴリーあります。老舗のNew Zealand LISTNERや女性向けゴシップ雑誌Woman’s Weekly、ラグビーファン必読のNZ RugbyやBoating NZ、Kiwigardener、NZ Performance CAR など有名な雑誌も多数揃えられています。
他方、新聞は家のポストに無料で投函されているコミュニティー新聞と、Waikato Heraldや、Neipier Courier、Otago Daily Timesなどいくつかの地方新聞が無料で閲覧できるようになっています。
しかしよく見てみると、どの雑誌や新聞にアクセス制限がかけられているかは行政ごとにカスタマイズされているようです。
例えば、Central Otago and Queenstown Lakes図書館によるPressReader紹介ページには規制対象リストがあり、地域の地方新聞であるOtago Daily Timesもリスト入りしてますが、オークランドの図書館会員は自宅のデバイスからOtago Daily Timesを読むことができています。
世の中、新聞・雑誌を含め多くの書籍は紙媒体でもデジタルでも購読出来るようになっていますよね。NZ国内で売られている雑誌最新刊が、自宅からいつでも無料で読めてしまったら、購読者がさらに減り商売が苦しくなるのは明らか。人口500万人の国ですから、そこから男性誌 女性誌なら平等に分けても最大250万人のマーケット。さらに年齢層や職業、趣味などを考えて、実際に購入する人の割合を考え、1冊税込み15ドルと仮定して売上予想は。。。とやっていけば雑誌販売から得る売上のみでの黒字化はとうてい不可能です。であれば如何に新たな読者層を開拓し、既存の読者にはより便利な読み方を提供して、より多くの広告を獲得できるかの一点にかかっている筈。ローカルのコミュニティー新聞や邦人向けのGekkanNZなど無料情報誌と同じで、媒体そのものを広く知らしめて多様な収入源を開拓するということなんでしょうね。
だからこそ制限をかけずにPressReaderで提供し続けているということなんだと思います。
世界の雑誌も無料で読み放題？
規制対象になっている雑誌もあるかも知れませんがアメリカ、イギリス、オーストラリア、フランス、ドイツ、中国、韓国などなど世界172カ国、66言語の雑誌・新聞が全28カテゴリーから読めます。
ズールー語とか、イロカノ語とか、私は聞いたこともない言語で書かれている雑誌も読めるようで驚きます。別の意味で興味をそそられますが、そういう場合でも簡単に雑誌の中身をチェックできるのが素晴らしいですね。
ちなみにウィキペディアによると、「ズールー語は、南アフリカ共和国のズールー族の95%、約900万人によって話される言語である」とありました。ニュージーランドの人口2倍弱の人たちが使ってる言語なのかと2度驚き。
PressReaderで雑誌を読み始めるまでの3ステップ
PressReaderを利用できるようにするまでに必要なステップはたったの3つ。
STEP１：図書館の会員になる
STEP2：PressReaderにログインする
STEP3：読みたい雑誌を探して読み始める
では、さっそく各ステップを見ていきましょう。
STEP1: 図書館の会員になる（無料）
ニュージーランドの図書館は各地方自治体により運営されていますが、日本語の雑誌を無料で読むために必要なPressReaderへのアクセスはどこの自治体の図書館で会員になっても可能なはずです。
まずは最寄りの図書館に行き会員登録を行い、その場で図書館会員カードを発行してもらいます。
会員登録に必要なもの
- 写真つき身分証明書
- 住所（自治体の管轄地域の住所である必要があります）
- Eメールアドレス
これであなたの番号入り図書カード番号が発行され、無事に会員登録が済んだと思います。
STEP2：PressReaderにログインする
こちらのリンクからhttps://www.pressreader.comを開いたら、画面右上部のSign inをクリックし、続いてLibrary or Groupをクリックします。
続いて、Select Libraryという画面が開くので上部にある検索枠にあなたの図書館カード発行ともの名称や都市名を入力して検索をかけます。
検索は先ず地名で検索してみてください。それで求める検索が表示されない場合は、正式名称を入力する必要がありますが、正確に入力しないと検索結果が表示されないので注意してください。
検索が正しくできたら、図書館名をクリックし、次のページで画像の手順1－3に該当する部分を入力してLog inします。
STEP3：読みたい雑誌を探して読み始める
PressReaderにログインできたと思います。
表示を日本語に変えたい方は、画面右上の[ ︙ ] をクリックし、Interface Languageで日本語を選択すれば日本語表示に切り替わります。
読みたい雑誌・新聞を探すための検索方法は非常にシンプルで主に次の3とおりです。
- 検索方法１: 国または言語で検索
- 検索方法2：新聞か雑誌のいづれかで検索
- 検索方法３：カテゴリーで検索
検索方法１: 国または言語で検索
画面をスクロールすると、「出版」という項目があり、その右端に国と言語を選択できるフィルターがあるので、そこで読みたい雑誌や新聞が発行されている国または言語を選択して絞り込みをかけます。
すると該当する刊行物が「新聞」と「雑誌」のカテゴリーに分かれて表示されるので、画面右端にある「全てを表示 ＞」をクリックすれば、対象刊行物の一覧が表示され、そこから好みのものを選んで読むことができます。
新聞または雑誌の「全てを表示 ＞」をクリックすると対象刊行物がカテゴリー分けされた状態で表示されます。スクロールダウンして全体が眺めるか、画面左部のカテゴリーをクリックして読みたい刊行物を見つけたら、誌（紙）面をクリック。次の画面に移り、「今すぐ読む」をクリックすれば閲覧開始となります。
検索方法2：新聞か雑誌のいずれかで検索
国や言語で絞り込まず、新聞か雑誌いずれかの媒体で選ぶことで、どのような刊行物があるのか全体から見ていくことができます。
トップ画面をスクロールすると、「新聞」と「雑誌」のカテゴリーに分かれていくつかの媒体が表示されています、カテゴリー名の右端にある「全てを表示 ＞」をクリックすると、対象刊行物の一覧が表示され、そこから好みのものを選んで読むことができます。
さらに、画面左部に表示されるカテゴリーから、新聞なら「新聞」内で、特定の分野に特化した世界の新聞を表示することができます。例えば、「ビジネス・経済」なら経済新聞。「スポーツ」ならスポーツ新聞。「キッズ・ティーンズ」なら子供新聞という具合です。
検索方法３：カテゴリーで検索
国や言語、新聞か雑誌かで絞り込まず、カテゴリーで絞り込みたいという場合には、こちらの方法になります。
トップ画面をスクロールし、「新聞」と「雑誌」をすぎるとCategoriesが表示され ているので、好みのカテゴリーをクリックして絞り込むか、そのままスクロールしていけば、「LGBTQ」から「食品・料理」までカテゴリー毎にいくつかの刊行物を眺めることができます。
気になるカテゴリーを見つけたら、カテゴリー名の右端にある「全てを表示 ＞」をクリックすれば、対象刊行物の一覧が表示され、そこから好みのものを選んで読むことができますし、さらに「国」や「言語」で絞り込んでいくこともできます。
全刊行物を対象にテキスト検索
なんと、PressReaderは世界中の刊行物の全ページを対象にテキストの一括検索も可能です。
画面上部の検索アイコン（虫めがね）をクリックして検索したいキーワードを入力したら必ずエンターを押してください。検索キーワードにはマーカーが付くのですぐに該当箇所が見つかるのも良いです。
エンターキーを押さないと、刊行物の名前でしか検索されず、思うような検索結果を得られません。
翻訳機能までもが無料
日本語以外の雑誌や新聞にも興味はあるけど、日本語じゃないと厳しいという方は、翻訳機能を試してみると良いです。PressReaderには無料の翻訳機能がついており、誌面と全く同じレイアウトで読むページ・ビューとテキスト中心のテキスト・ビューがあり、翻訳機能を使うと、テキスト・ビュー形式で翻訳された外国語の刊行物を読むことができます。
画面右上の[ ︙ ] をクリックし、翻訳で日本語を選択すれば外国語の誌面が日本語に切り替わります。
機械翻訳なので精度はお察しですが、外国語の雑誌が一瞬で日本語で読めてしまうのはスゴい。そればかりか読み聞かせてくれるオーディブルなものも多くあるのには驚きです。
媒体によっては読むだけじゃない。聞くことだってできます
媒体によっては機械が読んでくれるのを耳で聞くオーディブル機能がついているものもあります。
PressReader内で「今すぐ読む」ボタンの上に「聞く」というアイコンが表示されていて、クリックできるものがその対象です。
いまのところ、オーディブル機能は媒体のオリジナル言語のみ可能なようです。仮に英語から日本語にテキスト翻訳できたとしてもオーディブル機能は英語のままです。
図書館の会員になってPressReaderのある生活をはじめましょう
ここまで図書館の会員になるまでの手順と、PressReaderの無料利用方法について説明してきました。PressReaderは、図書館の会員であれば誰でも無料で利用できる素晴らしいサービスです。PressReaderを使うことで、日本を含め世界中の新聞や雑誌が読めるため、ニュージーランドに居ながらにして日本や他国の最新情報に触れることができます。
PressReaderの魅力が少しでも皆さんに伝わったなら幸いです。
おまけ リンク集
PressReader: https://www.pressreader.com
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