NZ財務省 来年末までに15万人が失業と予測

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ニュージーランドの失業率は2021年末から2023年5月現在まで統計開始以来の最低水準という歴史的な低さの3%台で推移していますが、The Treasury (ニュージーランド財務省) が5月18日に発表したBudget Economic and Fiscal Update 2023では、今後の見通しとして2024年後半に失業率が現在の3.4%から5.3%に悪化し、2016年12月以来の高い(=悪い)失業率になると予測しています。

2023年3月期に発表されている失業者数は102,000人でしたので、今から1年半の間に約5万人増えて150,000人が職のない事態に陥ることをNZ財務省が予測しているということになります。

主な理由としてあげているのが次の3点。

  • RBNZ (Reserve Bank of New Zealand: ニュージーランド準備銀行) の政策金利の引き上げによる内需の抑えこみが効いて経済活動が鈍化
  • 経済活動の鈍化に伴い、労働市場の状況が悪化
  • 労働市場が悪化して、転職市場が冷え込み失業率が高止まり
ものかん
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つまり、

物価が上がり続けるのを阻止するために始めた利上げの副作用として今後はモノやサービスが売れにくくなるので、倒産や従業員の維持が難しくなる会社が増えて2024年後半には失業者が全国で15万人程度に膨れ上がる。

そして、このタイミングで失業すると、新たに人材を欲する企業が少なく案件が減るだけでなく、転職による役職と給与アップもハードルがぐっと上がる。

というのがThe Treasury (ニュージーランド財務省) の予測です。

12月までの経済成長率を1.%と予測

The Treasuryによると、失業率は悪化するけど、2023年1月から12月までの1年間の経済成長率予測は1.0%で、マイナス成長ではありませんよということです。

緩やかな成長であってもマイナスに落ち込まないなら希望が持てます。

が、しかし、

成長率1%という予測を支える主な要因がこちら。

  • サイクロンガブリエルをはじめとする水害による復興活動
  • 観光業の回復
  • 移民の増加

うーん、復興特需と外的要因に影響を受ける観光、そして永住権発行数の上限を設けていない移民数が主な要因だというのはパンチが弱いなぁと思ってしまいます。

水害復興がなければマイナス成長って予測結果だったんですかね。

ちなみに、その翌年の経済成長率予測は3.2%と跳ね上がっています。

これは先日発表された2022/23年度のBudget(予算案)で財政赤字を拡大させて公共事業に110億ドル投資するという内容があったことからも、日本が景気対策として公共事業を行っているのと同じ構図。景気が悪いと、企業は投資を控える傾向が強いので、国が進んで投資することで景気を刺激するってやつ。直接的に恩恵を受ける業界は建設業界とエンジニア業界ですね。

この記事を読んでくれたみなさんは、所属されている会社の事業領域における深い知識とスキルを持ち、チームと協力して目標達成に貢献し、問題解決能力を発揮し、業績拡大に明確な形で寄与できていますか? 会社に合ってないなと感じている人や、上司とあまりうまくいっていない人は早めの転職を検討すると良いかも知れません。

また、自分は問題ないとお考えの方は、それでも今からご自身の業績だったり、社内における存在価値を継続的にアピールすることをおすすめします。

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