ニュージーランドのペトロ(=ガソリン。英語でPetrol 米語でGasoline)は高いなと思っているあなた。もしくは高いけど最近ようやく値段が下がってきたなと思っているあなたに残念なお知らせです。
2022年3月から1年以上続いたニュージーランド政府によるガソリン代の補助金がいよいよ2023年6月30日をもって終了となり、翌7月1日から補助金なしの正規料金を支払うことになるため、確実に1リットルあたりの価格が爆上がりします。
2022年3月1日から2023年6月30日までペトロステーション(=ガソリンスタンド)に表示されているリッター価格は、1リットルの正規価格から政府の補助金25セント分を差し引いた額が提示されていました。原油価格の高騰によるガソリン価格の上昇を抑えるために、皆さんが購入したリットル数ぶん 掛ける25セントを政府が払ってくれていたというわけです。
いくら値上がりするの?
ペトロは1リットルあたり25セント程の値上りが見込まれています。
例としてニュージーランドでよく見かけるホンダ Fit(英名はJazz)を使って計算してみたところ、年間およそ$250ドル(GST込)の負担増になるという試算結果がでました。小型車に分類されるFitでこの金額ですから、所有車輌によってはより大きな負担増が想像できるかと思います。
ホンダFit(Jazz) | 個人の支払額 | |
燃料タンク | 40Lt | |
想定実燃費 | 15km/Lt | |
満タン時の走行距離 | 600Km | |
ガス代(正規-補助金なし) | 2.96/Lt | 118.40 |
ガス代(補助金付き) | 2.71/Lt (25セント補助) | 108.40 |
NZの年間総走行距離 | 15,000Km | |
年間給油回数(満タン) | 25回 | |
ガス代の年間負担増額 | 1満タン給油につき$10 | 計$250 |
原油価格は本当に下がってきているのか?
石油輸出国13カ国が加盟しているOPEC(Organization of the Petroleum Exporting Countries = 石油輸出機構)のバスケットプライスは2022年1月から今日までの1年半の間(下記画像の赤枠部分)、大局では下降線が続き、ピークの1バレル100ドルから下がり続けています。
テクニカルでみると、下降線はバレル$70まで行く可能性がありそうですし、そこを力強く抜けていくなら$55-65も視野に入ってきそうですが、OPECは今後1年間は$70-80で取引されると見てるようです。
今回の補助金は2020-21年にかけて原油価格が急騰しガソリン価格がニュージーランド史上初のリッター3ドルを超える事態となったために、ニュージーランド政府が国民の移動に関する費用の一部を負担する救済処置として2022年3月から期限付きで導入されたものでした。
今回は、チャートからも見てわかるように原油価格が下がっていることなどから、救済処置を2023年6月30日付で終了させる事になったということです。
ガソリンは6月30日前の早めに給油を!
6月30日は補助金が適用される最後の日ということでペトロステーションは行列でカオスになるところがでてくると思いますし、まさかの売り切れも十分にありえます。
国際色豊かなニュージーランドでは、こういった時に、人々のお国柄というのか、文化というのか、または個人の性格なのか、ともかく、きちんと順番待ちする人と、我さきにという人など人間模様を垣間見るだけでなく、ゴタゴタに巻き込まれる可能性もあります。
ですので、
この記事をお読みになられた方で給油を検討される方は6月30日を待つことなく、早めに給油を済ますか、または値上げ後に平穏に給油されることを強くおすすめします。
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