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ニュージーランド経済 第6週 2024年2月5日

今週の主なニュージーランド経済指標
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ニュージーランドの主な経済指標の発表スケジュールをまとめました。
2024年2月5日月曜日- 第6週は以下が予定されています。

5日ANZ commodity prices Jan1月 ANZコモディティ価格
7日Global Dairy Trade Price IndexGDT価格指数
Unemployment Rate Q4第4四半期 失業率
ものかん
ものかん

前週、RBNZ主席エコノミストPaul Conway氏がライブストリーミングを行い、「非貿易財のインフレ率が6%前後で推移しており、非常に緩やかにしか低下していない」というRBNZの見かたが強調されましたが、同日発表された1月のANZビジネス景況感指数においても、企業の価格設定は上昇維持の傾向であることが見て取れたため、改めてインフレ率がRBNZのターゲット値である1-3%以内に納まるのは、まだまだ遠い先の話だと思われ、つまり現時点では利下げ時期もまだ遠いと解釈できます。

今週は水曜日に労働市場統計(失業率はこの内の一つ)の発表があります。所得の伸び率よりも物価と金利の上昇率が上回っている状況であるため、ここに失業率上昇で世帯家計に厳しさが増すのか等、将来を見るうえで重要な指標。
大量の移民流入は労働力不足の解消につながり募集ポジションが埋まりやすくなりますが、募集総数が減れば、逆に求職者(=失業者)が増え、職を見つけるまでの時間が増す状態になります。このように需給バランスが既に逆転している、または近い将来逆転するであろうことが想像できるため、雇用者数自体は増加しているものの、失業率もまた増加している内容が発表されると予想します。

最後に先日発表された最低賃金上昇のニュースについて。

ニュージーランドの最低時給がまた引き上がる!という類の居酒屋トークを耳にしますが、ニュージーランドは1997年から毎年最低時給の引き上が行われています。今年のポイントはその上昇率が2%と過去10年間で最低率だったという点。RBNZが政策金利の引き下げを決定するためにはインフレ率の中でもコアインフレ率の明確な減少を確認できることが必須であり、そのためには賃金上昇率の抑制でコアインフレに圧力をかけることもまた必須であるという背景があると見てよいでしょう。

NZ Heraldの記事には、野党(Labour)のCamilla Belich氏が、この賃上率を「失望を通り越している」と評したと記されていますが、これが事実ならBelich氏に物価上昇に併せて収入を引き上げ続けることで、どうコアインフレに圧力をかけるのかアイデアを伺ってみたい。

これら1つ1つの経済指標の発表から、どのようなことが分かるのか? 個人の日常生活にどのようなインパクトを与えるのか?についてリストにまとめた下記記事も併せてご覧ください。

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今週の主なニュージーランド経済指標

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この記事を書いた人

ニュージーランド在住のビジネスサポーター
「ニュージーランドのお金」執筆・運営
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