ニュージーランドの主な経済指標の発表スケジュールをまとめました。
2024年3月11日月曜日- 第11週は以下が予定されています。
ニュージーランド:主要経済指標カレンダー
12日 | REINZ house sales Feb | 2月 REINZ住宅販売 |
Retail card spending Feb | 2月 小売電子決済 | |
13日 | Selected price indices Feb | 2月 特定物価指数 |
14日 | Migration Jan | 1月 移民者数 |
15日 | Business NZ PMI Feb | 2月 ビジネスNZ 製造業景況感指数 |
The Treasury(NZ財務省)が先週3月5日(火)に公開した2024年1月31日までの7ヶ月間中間財務諸表内容から、国の財源である税収が、The Treasuryの予想を8億ドル下回った(うち法人税収が5億ドルの減収)ことが分かり、ニュージーランドの景気低迷と財務の逼迫が浮き彫りになりました。(但しそれでも今のところは労働人口の増加に伴うPAYEの増収と政府の支出縮小が、半期予測の水準を維持しているようです)
政府は2026/27会計年度に財政収支を黒字化させることを目標にしているので、依然低迷しているニュージーランドの景気が今後どのような形で続いていくのか、緩やかにウォッチしていくとよいかと思います。
また、先週発表された第4四半期建築件数は-2.4%となり、過去1年間で9%減少となりました。
これに対してWestpacのエコノミストは今後1年間でさらに10%減を予測。これが現実になると、米国のサブプライム住宅ローン市場での破綻から連鎖が始まった世界金融危機の初期(2007-8年)時に住宅建設活動が31%減少した時以来の急激な減速となりますが、どうなるでしょうか。
私の考えでは、この先1年、低調な住宅市場が続く可能性は否定できないものの、昨年のニュージーランド人口純増が14万5000人に対して全国の住宅増加戸数は約3万戸だった。という事実を考えると、住宅不足という明らかで強い需要がある中で建築コストが緩和されることは考えにくいように思いますが、それでも低調な住宅需要が回復を見せずに今後も低空飛行を続ける事は考えにくいかと思っています。
今年後半に政策金利の利下げ観測が強まれば、ニュージーランドで職を得て、生活に落ち着きを得た移民が不動産市場に参入してくると考えられるよね。とか漠然と考えていたら、政府が魅力を失った不動産市場に投資家を引き戻すために、段階的に利息を100%控除できる法改正を発表しましたね。
まずは投資家に魅力的な市場を用意し、動意を促していくということですよね。
利息の控除は2024年4月から80%。2025年4月から100%と段階的ですが、既存の50%からすれば大幅に魅力が上がり、一定数、投資家を市場に連れ戻すこともできるでしょうから市場の活性化のカンフル剤となり今後の不動産市場に動意が生まれるか注目したいです。
これら1つ1つの経済指標の発表から、どのようなことが分かるのか? 個人の日常生活にどのようなインパクトを与えるのか?についてリストにまとめた下記記事も併せてご覧ください。
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