ニュージーランドの主な経済指標の発表スケジュールをまとめました。
2024年7月29日月曜日- 第31週は以下が予定されています。
ニュージーランド:主要経済指標カレンダー
31日 | Building Permits MoM Jun | 6月 建築許可件数 |
ANZ Business Confidence Jul | 7月 ANZ ビジネス信頼感指数 |
先週発表された6月の貿易収支は、市場予想を下回る3.34億ドルの赤字額でした。
輸出、輸入をそれぞれ前年同月比で分けてみると輸出は-0.1%。輸入は‐13%と大きく減少しているが、直近では過去2ヶ月間増加した後の落ち込みとなった。
輸出は表面上の数字にほとんど変化ないが、詳細に目をやれば木材が-23%と過去4年間で最低水準となっており、また対中国向けは乳製品(粉乳、バター、チーズ)を筆頭に大きく減少している。これらの減少を部分的に相殺したのがキウィフルーツと食肉の輸出。前者は+18%、後者は+4%となっている。
またWestpac銀行のElliot Clarke国際経済部長は、6月の貿易収支には輸入コストに海運費用の上昇による影響が見られていない事を指摘しており、通常コストの上昇にはタイムラグが有るため、次の3ヶ月間で値上げの影響が数値に表れると予想しています。
ニュージーランドは企業数全体の97%が従業員20名以下の中小企業で、実際に体力(=資本)に余力がない事も多いため、一般消費者の視点では、業者は企業努力を怠りコストをすぐに消費者に転嫁すると思われがちですが、現在、多くの小売業者が直面している厳しい経済状況を鑑みると、はたして消費者に丸投げしてインフレ率の低下にブレーキをかけ、消費者行動を更に鈍らせるような動きになるのか、または我慢の時と心得て、消費回復を待つか。どのような動きになるか注目すると経済動向に興味を持つきっかけになり得るかもしれません。
今週は7月ANZ ビジネス信頼感指数の発表が予定されています。平たく言えば、事業経営者が将来の見通しを明るいと見ているか、厳しいと見ているかを毎月聞いてまとめるアンケート調査で、前月まで、厳しい!という傾向が強かったものが、7月はどのように変化しているか(または変化なしか)に注目です。
これら1つ1つの経済指標の発表から、どのようなことが分かるのか? 個人の日常生活にどのようなインパクトを与えるのか?についてリストにまとめた下記記事も併せてご覧ください。
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