オークランド地域 洪水被害者が利用可能な支援・情報

生活

2023年1月にオークランド地域を襲った記録的豪雨による甚大な浸水被害が連日報道されていることを受け、被災された方々にむけて行政が提供している各種サポートをできる限りまとめました。

お願い

記事を読むタイミングにより情報が古くなっている事もあるので、必ず原文もご確認ください。

助けが必要な場合
  • 洪水・浸水・冠水、排水管の破損や雨水出水の報告はこちらから
  • 人命に危険が迫っている場合:ダイヤル 111 に通報
  • 緊急の宿泊先が必要な方:Auckland Emergency Management (0800 22 22 00) へ連絡
  • 福祉支援・生活保護に関する問い合わせ:Ministry of Social Development (0800 400 100) へ連絡

Civil Defenceによる災害対策 ー 利用可能な支援と対応諸機関

Auckland Emergency Management は、知人や親族の元に身を寄せられない自宅退避者のために緊急避難所(Civil Defence Centre)をHendersonにあるHub West(地図)に開設しています。

コミュニティ情報ハブ
Auckland Emergency Management (オークランド緊急管理本部) は、悪天候や緊急支援に関す
る情報を提供する情報ハブをMangere、New Lynnm、Birkenhead、Randwick Parkに開設しています。

所在地一覧

NZ政府による仮住宅の提供

2月8日に仮住宅サービス(Temporary Accommodation Service: TAS)が開始されました。

現在、自宅に戻ることができず、仮の宿泊施設探しの支援を必要とする人々の登録を受け付けています。

これはCivil DefenceやAuckland Emergency Management が短期間提供する一時避難所などとは異なり、短期から中期にわたって利用されることが想定されており、自然災害の後、住宅の修理が行われる間、世帯に宿泊施設を提供するものです。

政府のメディアリリースを読むと既存の住宅を提供するようなので、日本語に訳す際「仮設」ではなく「仮住宅」と表記しました。

この仮住宅は無償提供ではないものの、借りる前に、TASのコーディネーターと仮住宅を借りる世帯とが経済負担を軽減するために協議を行うようです。具体的には家賃をカバーする保険に加入しているか。保険に加入していない人や、仮住宅をカバーしない保険に加入している人は、Ministry of Social Development: MSDを通じて経済的支援を受けることができるかを模索していくようです。

登録のプロセスは以下のとおり (原文リンク

  1. 被災された住宅にお住まいの方は、こちらのTASホームページから登録
  2. 2営業日以内にTASチームから連絡を受け、申請資格の確認とニーズについて相談
  3. 申請者の家庭にあう仮住宅を案内。被災していない既存の住宅、観光客用の宿泊施設、移動式キャビンなどが考えられるようです。また詳細は不明ですが、「家を復旧させるために、他のサービスを紹介することもできる」とも書かれています。
  4. 支払いの確認。仮住宅は有償ですが、保険でカバーできるケースや、Ministry of Social Development: MSDの経済支援制度の活用などを含め包括的に確認するようです。

Temporary Accommodation Service: TASの仮住宅入居相談申請はこちらから行えます。

各種 給付金支援

Work and Income

オークランドで発生した水害によって直接被害を受けた方は、各種の支援や給付金を利用できま
す。 Work and Income は様々な支援を行っており、被害者の状況に応じた適切な支援をお知らせしま
す。通常、生活保護を受給していない方も対象に含まれます。
緊急時に生活費の支払いが困難になった場合、Work and Income が給付金を支給する場合もあ
ります。

申請 連絡先

AucklandおよびWaitomo地域:0800 400 100

Tairawhiti地域:0800 559 009

個人の事情はそれぞれ異なるため、状況に応じて受給条件も異なります。

但し、場合によっては、給付金の返済を求められることがあります。

支援内容
  • 医療費
  • 寝具
  • 食料品
  • 電気代
  • 家電製品の修理・交換
  • 働けなくなった場合の所得喪失の補填
  • その他にも生活保護や居住費補助を含む各種支援

詳しくはこちらからWork and Income ウェブサイトをご確認ください。

Civil Defence Payments

水害被災者は、ふだんから生活保護を受給していなくても Civil Defence Payment (民間防衛給付
金) を利用できます。住民以外の方も支給対象になる場合があります。多くの場合、受給条件に収
入や資産は含まれません。

給付金の用途
  • 常備品や備蓄が破損して使い物にならない場合、非常時の食料品・衣類・寝具
  • 水害によって働けない場合の所得喪失の補填
  • 自宅から退避した場合の諸経費
  • 被災者が滞在している個人宅・マラエ・公民館などに対する給付金

このCivil Defence Payments給付金もWork and Incomeが管理しているので、申請や質問については上記の連絡先と同じです。原文はこちらからご確認ください。

保険と保険金請求

家屋・自家用車・家財が悪天候による被害を受けた場合、廃棄や修理を行う前に被害状況を写真
に残し、できるだけ早いうちに保険会社へ連絡
します。

保険会社に連絡すれば、必要な手続きや保険金の申請方法について指示があります。

また、Toka Tū Ake EQC (地震委員会) の EQ Cover(災害保険) の対象かどうかについて説明があると思います。

  • EQCoverの内容
    • 土砂崩れの被害:家屋や土地の損害に適用される
    • 土砂崩れによって家屋が損壊した場合、再建費用の限度額以内 (契約更新日に応じて$150K または$300K のいずれか)
    • 住宅用地の修理・復旧については、補償対象である土地の地価を上限とする
  • 水害や暴風雨による被害:EQCover は補償対象である土地のみに適用され、通常、家屋は民間保険会社の補償対象です。
    • 水害によるがれき (沈泥・倒木など) の撤去
  • 土地に関する保険金請求は解決までに時間を要する場合があるため、被災者と保険会社とのあいだで意思疎通を図ることが重要です。
  • EQCover のガイダンスは以下のリンクから各種書類をPDF形式でダウンロードできます。
    • ファクトシート – 暴風雨や水害による住宅用地への被害を補償する仕組み
    • ファクトシート – 土地に関する EQCover の保険金請求手続きの流れ、手続きの当事者、保険金の算出方法


安全性・衛生面・警備上・風雨密性の理由から、自宅の修理が必要な場合は、作業前後の写真を
撮影し、作業内容の記録と支払い済み領収書の写しを必ず保管しておきます。


自宅に火災保険をかけていない方

Auckland Emergency Management のEmergency Coordination Centre (ECC) Welfare 0800 22 22 00 にご相談ください。


火災保険には未加入でも家財保険に加入している方は、補償内容を保険会社へお問い合わせくだ
さい。

廃棄物に関しては、処理前にできるだけたくさんの写真を撮り、記録を残しておきます。

企業・技術革新・雇用省 (Ministry of Business, Innovation and Employment: MBIE) が管轄している住宅アドバイスサービス( Residential Advisory Service: RAS)は、被災物件の修理・修繕費用の保険金申請に役立つアドバイスや支援活動を無料で行っています。

詳しくはウェブサイトをご覧ののうえ、Eメール info@advisory.org.nz または電話 (0800 777 299 / 03 379 7027) でご相談ください。

学生ビザ・ワーキングホリデービザなどで滞在中の方

支援が必要な方は、在オークランド日本国総領事館へご連絡ください。

また洪水により旅程の変更を余儀なくされた方は、ご加入の旅行保険会社へご連絡ください。

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