ニュージーランドの主な経済指標の発表スケジュールをまとめました。
2024年2月26日月曜日- 第9週は以下が予定されています。
ニュージーランド:主要経済指標カレンダー
28日 | RBNZ Monetary Policy | NZ準備銀行 政策金利 |
29日 | ANZ business confidence Feb | 2月 ANZビジネス景況感指数 |
1日 | ANZ Roy Morgan Consumer Confidence Feb | 2月 ANZロイモーガン 消費者信頼感指数 |
Building permits MoM Jan | 1月 月次 建築許可件数 |
いよいよ今週29日水曜日に政策金利が発表されます。前週のコメントでも書いたように、据え置きか、追加利上げか、非常に難しい局面といえます。
1‐2年の長期スパンで見た場合、ニュージーランドのインフレ圧は弱まり、その流れの中で利下げが行われ、諸々の金融借入コスト(住宅・車・ビジネス等ローン利息)も下がるだろうことは、金融政策が機能している(2022年に7%超だったインフレ率が、2023年末には4.7%まで低下)事からみても現時点では確度の高い推測だと言えます。
しかし、時間制限なしに悠長にインフレ率が下がってくるのを待てるのか?となると話は別。金融借入コストの暴騰と不動資産の減少、そして小売売上高が継続的に減少している事からも、現在の政策金利水準による家計への影響(無論、企業への影響も)は確実にでており、深刻さの度合いはあれど、誰もが苦しんでいるのは明らか。
移民の門戸を広げて国外から歴史的な数の移民を流入させ続けたことが、人材不足の緩和と経済活動の下支えに寄与しており、また同じく国外からの観光客が緩やかながら着実に戻ってきている事が経済を支えている一面である事は間違いないものの、それらも「支えている」のが精一杯の状態。一方で、インフレ圧力を緩めてRBNZが目標とする2%台に押し戻すためには失業率が上がらないと厳しいなかで、歴史的な数の移民が就活を行い、企業もまた雇用を続けていて失業率が思惑通りに上がらないジレンマ。
さあ、水曜日は据え置きか、追加利上げか、どちらの結果になるでしょうか。結果と合わせて、判断理由にも注目です。
これら1つ1つの経済指標の発表から、どのようなことが分かるのか? 個人の日常生活にどのようなインパクトを与えるのか?についてリストにまとめた下記記事も併せてご覧ください。
コメント
RBNZは政策金利を5.50%の据え置きと発表しました。
が、利上げの可能性についても排除せず、第3四半期(7-9月期)に0.25%の追加利上げの可能性を見出しています。
インフレ率が目標値の2%台に戻るまでのタイムフレームは2025年下半期まで。