小規模リテール店舗経営者向けの防犯対策を支援する「Fog Cannon補助金」に新たに1100万ドルの追加予算が割り当てられたため。申請受付期間が延長されることとなりました。
申請条件は満たしているけど、「過去に一度も強盗などに押し入られたことはないし、自分達は大丈夫」という経営者も多いと思います。
しかし
ニュージーランド政府が補助金として$4000ドル分を負担してくれるこの機会は、予算額分の申請に到達した時点で終了になるので、経営者は受付が終わる前に申請し、不測の事態に備えてFog Cannonの導入をおすすめします。こういったモノが設置されているだけでも犯罪の抑止力になるし、不幸にも犯罪に直面してしまった際にもリスクを軽減してくれるものだと思います。
Fog Cannon補助金 の 申請条件
以下の3条件を満たすリテール店舗経営者は申請することができます。
リテール店舗の定義:一般消費者に完成品を販売することを主目的とする店舗 (デイリーや宝石店、衣料品店、ガソリンスタンド、リカーショップ(酒屋)などを指します。ホスピタリティ(接客)が主目的となるカフェや、美容院や理髪店は対象外)
- 店舗数: 2店舗以下
- 従業員数:5名以下
- 路面店であること(屋内モールですでに警備が行われている店舗は対象外)
補助金$4,000の対象
対象:Fog Cannonのみ(他の防犯対策等には一切使えません)
支給:1店舗につき$4,000分のバウチャー
注)導入に$4000以上の費用がかかる場合、越えた額は自費。
業者:指定業者リストから選択
設置費用:指定業者リストにある業者に連絡して見積る
Fog Cannon補助金 の 申請方法
申請条件を満たしているリテール事業者は次の情報を手元に用意したらRealMeを使い、Business Connectにログインすれば申請を行えます。
*RealMeを利用したことがない事業者もBusiness Connect経由でRealMeをアクティベートできます。
RealMeとは、Department of Internal Affairs (DIA=ニュージーランド総務省) が管理するオンライン本人確認サービスです。ログイン認証は1つのユーザー名とパスワードで複数の行政(だけではない)サービスへのアクセスを提供しています。
詳細はRealMeのサイト( https://www.realme.govt.nz)をご覧ください。
申請に必要な情報
- 氏名・Eメール
- 社名・住所
- New Zealand Business Number (NZBN)
自社のNZBNがわからない方はこちらで検索できます。
Self-EmployedまたはSole Trader (個人事業主)でNZBZをお持ちでない方はこちらで取得できます。
申請先リンク:Business Connect(https://services.businessconnect.govt.nz)
*RealMeを使いログインするため初回アクセス時はhttps://login.realme.govt.nz(下記画像)に転送されます。
申請後のプロセス
申請後は、補助金申請承認の可否がメールで送られてきます。
補助金が給付される場合は、有効期限4ヶ月間のバウチャーコードが記載されたメールを受け取ります。
その後、指定業者リストにある業者に連絡して見積りをとり、1社を選定してFog Cannonの設置予約を行います。
Fog Cannonを選ぶ際の注意点
- 今回の補助金で設置できるFog Cannonはペンダント(携行できる作動ボタン)が付属しているものでなければならない
以下は業者に確認することをおすすめします。
- 人感センサー機能の有無と、無い場合は(必要なら)取り付けにかかる費用の確認
- サイレン機能の有無(抑止の向上)
- すでに警報システムが設置してある場合のシステム統合の可否(アラーム作動でFog Cannon作動トリガーにするなど)
- 導入を検討するFog Cannonで店舗面積を十分にカバーできるのか確認
- Fog Cannonを作動させてから濃霧が店舗を満たすまでの時間を確認(時間がかかる=リスク高)
- 作動後、最初に濃霧の幕をはる位置
- 霧消するまでの時間
- 噴出される霧の性質(使用後に痕跡が残らないかなど)
- 設置場所の精査(例:CCTVカメラの視界が妨げられないような場所に設置など)
- 導入後のメインテナンス内容やその費用
- 1回の充填で噴霧できる回数(1回のみの場合は補充在庫の確認)
- 業者が充填する必要がある場合の費用と充填しに来店するまでの時間
- 最低1年保証が付帯していることを確認した上で、それ以外の保証条件を確認
- 業者が就労者にFog Cannonの作動方法等トレーニングを提供していることを確認
冒頭でも述べていますが、賃貸契約の場合は契約内容を確認し、オーナーに設置許可を事前にとることを強くおすすめします。
指定業者リスト
ここをクリックするとMinistry of Business, Innovation & Employment (MBIE:企業・技術革新・雇用省 ≒ 経産省)の原文ページに飛ぶので、「Find a fog cannon provider」と記されている右部にあるREAD FULLをクリックしてください。業者リストが開き、社名、担当者名、連絡先電話番号、Eメールアドレス、ウェブサイト、担当地域が閲覧できます。
安価または全く費用をかけることなくセキュリティー対策を1つ導入できる機会なので申請条件を満たしていながら、まだ申請していない事業者は検討されるのがよいと思います。こういった防犯対策が設置されているというだけで犯罪の抑止になりますし、不幸にも犯罪に直面してしまった際にも命を守ってくれるものだと思います。
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