ニュージーランドのお金どっとコムでは、主にニュージーランドに関連したお金、経済、仕事、生活をトピックにしていますが、本稿はニュージーランドと関係ありません。 しかし2022年6月に日本で発足した「日本リスキリングコンソーシアム」という団体とその活用方法をご紹介することで、読者のみなさんがより充実したニュージーランド生活を享受できる可能性が高まると考え記事にすることにしました。
2022年6月に日本で発足した日本リスキリングコンソーシアムという団体をご存知でしょうか?
言葉に馴染みのない方には、パッと名称を見ると「リスキリング」が、リスキーを連想させがちで、また「コンソーシアム」という、なんとなく分かるような、分からないようなカタカナ群の団体名。
この団体は、デジタルスキルの習得に特化し、誰もがスキルアップを目指せるように、初歩的なものから高度なスキルまでを網羅する1000以上のトレーニングプログラムを有償/無償で提供する団体。
英語で表記すると、Japan Reskilling Consortium です。
リスキリングは、リスキーではなくRe-skilling。
Reskillingとは、新しい職業に就くか、現職で必要とされるスキルの変化に適応するために必要な新たなスキルを獲得すること事を指す言葉。そしてコンソーシアムとは、複数の組織が共通の目的のために協力する共同体のこと。
つまりこの団体は「デジタルスキルのトレーニングプログラムを提供する共同体」を示したカタカナ名であり、地域や年齢、性別に関わらず、あらゆる人々が学び続け、ビジネスや組織にイノベーションをもたらす人材になるために必要なスキルを獲得してもらうことを目的としているものです。
デジタルスキルに疎遠の方こそ知っておいてもらいたい世界の方向性
2020年のWorld Economic Forum (WEF: 世界経済フォーラム/ 通称:ダボス会議)でReskilling Revolutionというレポートが発表されています。
World Economic Forum (WEF: 世界経済フォーラム)とは、世界の経済を牽引するリーダーが一堂に会し、グローバルな課題や経済に関する議論や発表をおこなう年次イベント。開催地がスイスのダボスであることから「ダボス会議」とも称されます。
*ダボスは山々にはさまれた谷間の村でスイス屈指の山岳リゾート地。(こんな村)
またWEFは世界の政財界首脳が集まる=「実際に世界を動かしている」と言っても過言ではない人々の集まりである性質上、ネガティブな意味で「発表内容は予見ではなく彼らが決める世界の方向性を、一般の地球人に告知する場」だという見方もあります。
このレポートでは我々が現在目の当たりにしているAIやIoT、ロボット工学、ビックデータ、ナノ・バイオテクノロジーや量子コンピューターなど技術の進化による第四次産業革命(いわゆるインダストリー4.0)で、今後、世界で8000万人が職を失い、9700万人分の新たな雇用が創出されるため、人々のスキル習得がブラッシュアップが早急の課題だと記されています。
プライス・マイナスで考えて雇用機会そのものの増加が予想されているなら、近未来の話題で時々耳にする「AIなどのテクノロジーが仕事を奪う」というフレーズは、「AIなどのテクノロジーを扱えるスキルをもつ人材が、もたない人の仕事を奪う」という表現の方がより正確性が高そうです。
別の言い方をすれば、「AIなどのテクノロジーを扱うスキルをもたない人は、求人広告に記されるRequirementに合致せず応募できる仕事が減る」というふうも受け取れます。
上述したAIやIoT、ビッグデータなどを「スキル」という単語で「仕事」に結びつけると、一部の人には関係なさそうな印象を与えるかもしれませんが、そうではありません。
一例として、仕事とデジタルが結びつかなかったインドの小規模農家がチャットボットによるアドバイザリーサービス、土壌検査技術、AIベースの品質検査、買い手と売り手をつなぐデジタル・プラットフォームなどアグリテック(AgricultureとTechnologyを組み合わせた新語)の導入を行った結果、18カ月、3回の収穫サイクルを経て平均収入の実質2倍の純収入を上げるに至ったという報告がされています。
つまり、今や世界はパソコンでネットブラウジングしたり、文章を書いたり、プレゼン資料を作ったりといった事以上のテクノロジー活用スキルを必須とする時代に突入しているが、デジタル化の進化が速やすぎて、多くの人が追いついていない。その結果、8000万人が職を失う一方で、9700万もの新たな雇用機会が生み出されると想定しているにも関わらず、必要とされるデジタル技能をもたない人材で溢れてしまう状況が危惧されていると言うわけです。
2024年1月のWEF年次総会で再確認されたリスキリングに関する事項
リスキリングおよびブラッシュアップの必要性を人々に説くための現状再確認というニュアンスで2024年1月15-19日にかけて開催されたWEFの年次総会で次のことが確認されたとWEF日本語サイトに記されていたので、ここに転載しておきます。
- 変化に抵抗したり、不信感を抱いたりする人間の自然な傾向が、デジタルトランスフォーメーションとサステナビリティトランスフォーメーションの妨げとなる。
用語解説
● デジタルトランスフォーメーション(いわゆるDX)
デジタル技術(AIやIoT、ビッグデータやクラウド等)を取り入れて、より便利かつ効率的な社会を構築することを意味。
● サステナビリティトランスフォーメーション(いわゆるSX)
持続可能な社会への変換・移行を意味しており、中核には消費社会から、捨てずに再利用して廃棄物を最小限化するサーキュラーエコノミー(=循環経済)の概念があり、2015年に国連で採択された国際目標、SDG’s(持続可能な開発目標)と目指す目標を共にしている。
- 現在のデジタルトランスフォーメーションとサステナビリティトランスフォーメーションから誰も取り残さないためには、スキル開発が極めて重要です。しかし、変化は絶え間ないものであるため、生涯学習、倫理観、好奇心を企業の戦略的中核に据える必要があります。
- 官民連携によって、変革をもたらすテクノロジーへの信頼を築くことができます。
またトップからのメッセージは一貫しているとして、次のようにリスキリングの必要性を書き記しています。
「世界を変えるこの新たなデジタルテクノロジーを受け入れましょう。想像もつかないパワーがありますが、需要に応えるにはリスキリングが必要です。それを怠れば取り残されてしまいます。信じてください、これはあなたのためです。」
これを読むと、いよいよ発明家にして未来学者でもあり、またエンジニアリング ディレクターとして2012年にGoogleに勤めて、機械学習とDeep Learningの研究開発を推し進めたレイ カーツワイル博士が2000年代初頭に提唱したシンギュラリティが目前に迫っている状況に思えてしまいます。
日本リスキリングコンソーシアムはGoogleのグループ機関なのか?
日本リスキリングコンソーシアムはGoogleのグループ機関ではありません。
WEFのレポートを受けて設立された日本リスキリングコンソーシアムは、Googleが主幹事となり、国からは総務省、経済産業省、厚生労働省、デジタル庁。地方自治体からは複数の県市町、民間からは大手企業らが協力・後援し、一丸となり地域や年齢、性別に関わらず、あらゆる人々が学び新たなスキルの獲得やブラッシュアップを支援し、人々がイノベーション人材として新しい職業に就く、あるいは今の職業に必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために立ち上げた、営利を目的としない団体です。
どのようなトレーニングプログラムがあるのか?
日本リスキリングコンソーシアムのサイトには1000以上のプログラムが用意されていると記されており、無料の会員登録を済ませると、プログラムの一覧から以下の要件で絞り込見をかけて検索することが可能です。
- プログラム数:1000以上
- プログラムを提供するパートナー会社:100社以上
- プログラム受講料金:無料または有料(初心者向け導入プログラムは無料が多いように感じます)
- プログラム受講形式:オンライン・セミナー・OJT・資料ダウンロード
- プログラムレベル:初級・中級・上級・経営者層向け
- 受講目的:AI・クラウド・マーケティング。データ分析・ネットセキュリティ・DE&I・クリエイティブ・学校教育・デザイン・サイバーセキュリティ・働き方改革・認定書・キャリアコンサルティング
無料で学べるオンライン講座の一例
一例として、オンライン上で無料で学べる講座にどのようなものがあるのかをイメージできるよういくつか検索して表示されたプログラムの一部を提供企業名とプログラム名でご紹介します。(2024年1月11日現在)
無料で学べる – 初級者向け AI オンライン講座一例
オンラインで無料で学べる初級者向け AI 講座 | |
一般社団法人日本ディープラーニング協会 | AI for everyone(すべての人のためのAIリテラシー講座) |
リンクトイン・ジャパン株式会社 | AI 入門 |
アビームコンサルティング株式会社 | AI活用入門 |
日本マイクロソフト株式会社 | Azure AIの基礎 |
ServiceNow Japan合同会社 | Introduction to Generative AI [日本語] |
グーグル合同会社 | はじめてのAI |
HubSpot Japan株式会社 | マーケティングオートメーションとAIの活用 |
無料で学べる – 初級者向け マーケティング オンライン講座一例
オンラインで無料で学べる初級者向け マーケティング 講座 | |
グーグル合同会社 | いますぐはじめる観光のデジタル化 |
HubSpot Japan株式会社 | Marketing Hubの基礎知識 |
株式会社解ける問題 | イノベーション |
Facebook Japan | Meta for Businessトレーニングプログラム |
リンクトイン・ジャパン株式会社 | ソーシャルメディアマーケティングの基礎 |
ICDL Asia | データアナリティクス超入門(Types of Data Analytics) |
シックス・アパート株式会社 | 活用パターン別に作成方法を解説!MovableType.net フォームを利用したフォーム作成のコツ |
無料で学べる – 初級者向け サイバーセキュリティ オンライン講座一例
オンラインで無料で学べる初級者向け サイバーセキュリティ 講座 | |
グーグル合同会社 | [ Google Career Certificates ] グーグル プロフェッショナル認定証 ( サイバーセキュリティプログラム / データアナリティクスプログラム ) |
株式会社AGEST | DHサイバーセキュリティガイド |
シスコシステムズ合同会社 | サイバーセキュリティ入門(Introduction to Cybersecurity) |
リンクトイン・ジャパン株式会社 | 職場でのサイバーセキュリティ |
日本マイクロソフト株式会社 | Microsoft のセキュリティ、コンプライアンス、ID の基礎 |
株式会社ワークポート | インフラエンジニア入門コース |
株式会社オデッセイコミュニケーションズ | 基礎から学ぶITリテラシー講座 |
無料で学べる – 上級者向け オンライン講座の一例
オンラインで無料で学べる初級者向け講座 | |
スキルアップAI株式会社 | 大規模言語モデル(LLM)利活用講座 |
グーグル合同会社 | Going Global |
Facebook Japan | Meta Blueprint |
日本オラクル株式会社 | Oracle Cloud Infrastructure Architect Professional |
ザ・ドリーム・コレクティブ | イマージング・リーダーズ・プログラム – 次世代女性リーダーの育成 |
アステリア株式会社 | ノーコードのデータ連携ツール「ASTERIA Warp(アステリア ワープ ) 」トレーニング実践編 |
無料で学べる – 経営者層向け オンライン講座の一例
オンラインで無料で学べる経営者層向け講座 | |
株式会社インソース | 【無料セミナー】(研修担当者向け)DX実現!若手へのデジタル教育セミナー~ITスキルが主体性を引き出す |
グーグル合同会社 | 10X Innovation Culture Program 〜イノベーションを生み出す組織環境づくりのための リーダーシップ・プログラム〜 |
ザ・ドリーム・コレクティブ | Better Together – ジェンダー平等を実現するための”アライシップ” |
株式会社コーチェット | なぜ今、リーダーがコーチングを学ぶのか?メンバーの成長を促し自律したチームをつくる方法とは |
Indeed Japan株式会社 | ニューノーマル時代の従業員エンゲージメントの高め方 |
Dropbox Japan 株式会社 | バーチャルファースト ツールキット |
有料で学べるオンライン講座の一例
有料講座を購入する場合に気をつけるのはサービスは原則として日本語を日常的に用いている人々が対象であり、その場合、ほぼイコール日本国内在住者が対象という部分です
有料で学ぶ – 経営者層向け オンライン講座の一例
オンラインで学べる有料 初心者向けAI講座 | 講座名 | 料金 |
株式会社インソース | (半日研修)ChatGPTのはじめ方研修~触って学び、明日の業務を効率化する | 21,300円 |
株式会社富士通ラーニングメディア | 【e講義動画】Pythonによる機械学習システム構築入門~学習モデル作成からAPI化~ | 10,780円 |
株式会社 日立アカデミー | <eラーニング>AI・データサイエンス基礎 | 18,700円 |
グーグル合同会社 | Generative AI Explorer – Vertex AI | ‐ |
Indeed Japan株式会社 | コーディングブートキャンプ 超集中コース(6か月) | 24,791円 |
CTCテクノロジー株式会社 | 最新技術動向 | 52,800円 |
有料で学ぶ- 初級者向け マーケティング オンライン講座一例
オンラインで学べる有料 初心者向けマーケティング講座 | 講座名 | 料金(税込) |
日本プロジェクトソリューションズ株式会社 | (16時間コース)データサイエンス超入門!ビジネス「統計学」基礎講座 | 19,200円 |
SBI大学院大学 | ビジネス課題の解決技法 | 66,000円 |
学校法人早稲田大学 社会人教育事業室 | データサイエンス実践講座 | 440,000円 |
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 | ≪日本リスキリングコンソーシアム協会ご利用者様専用≫【DXリテラシー】データリテラシー基礎 | 3,300円 |
株式会社クラウドワークス | みんなのカレッジ 動画クリエイターコース | 29,700円 |
グーグル合同会社 | 【有料版】[ Google Career Certificates ] グーグル データアナリティクス プロフェッショナル認定証 | – |
有料で学ぶ- 経営者層向け オンライン講座一例
オンラインで学べる有料 経営者層向け講座 | 講座名 | 料金(税込) |
ビジネス・ブレークスルー大学 | ファイナンスドリヴンキャンプ (想定学習時間:150時間) | 330,000円 |
SBI大学院大学 | よくわかるビジネス経済 | 33,000円 |
インターネット・アカデミー株式会社 | データ利活用&業務自動化研修 | 261,250円 |
ライズマネジメント株式会社 | リーンシックスシグマ イエローベルトコース | 33,000円 |
株式会社Project MINT | 自己革新コース | 547,800円 |
グーグル合同会社 | Cloud Digital Leader 認定資格 | $99 |
日本リスキリングコンソーシアムに登録しないで受講は可能?
日本リスキリングコンソーシアムはデジタルスキルのトレーニングプログラムを提供する側と受講したい側をつなげる、マーケットプレイスのような立ち位置なので、日本リスキリングコンソーシアムのメンバー用に準備されたオリジナルコンテンツもあるかも知れません(調べていません)が、多くは日本リスキリングコンソーシアムに登録された団体が既に用意していたトレーニングプログラムをまとめて検索・閲覧できるようにしているゲータウェイだと理解したほうが正しいかと思います。
実際に登録団体が提供しているいくつかのプログラムの申し込みはどの様になっているのかを見てみましょう。
たとえば:日本マイクロソフト株式会社の申し込み一例
日本マイクロソフト株式会社が無料講座として提供している 「【サイバーセキュリティ入門トレーニング】トレーニング動画」 というタイトルの講座があります。
この講座は、画像の右部にある「申し込む」ボタンをクリックすると、申込みフォーム等に個人情報を入力するようなことは一切求められず、、同社公式Youtubeチャンネルのこちらの動画が再生されるようになっています。
また同社が全部で13本用意しているサイバーセキュリティ入門トレーニング動画全てをYoutubeで閲覧することができます。
たとえば:シスコシステムズ合同会社の申し込み一例
続いてシスコシステムズ合同会社が無料で提供している「サイバーセキュリティ入門(Introduction to Cybersecurity)」という講座を見てみます。
こちらは「申し込む」をクリックすると、「シスコ ネットワーキング アカデミーの日本語で受講できるコースをご紹介」というシスコ社のページに飛びます。このページでは、サイバーセキュリティ入門以外にも、いくつかオンラインでの自学自習が可能な入門コースが用意されており、氏名、Eメール、所在国、誕生年月などの情報を申込フォームに入力してアカウントを開き受講する流れです。
受講して習得した技術を活かせる就職や転職の実現度は?
就職や転職の実現度については、当然応募するポジションで求められるスキルセットおよび経験全般、そしてあなたのパーソナリティの総合評価になりますが、プログラムの提供団体には、世界中で誰もが知っているようなマイクロソフトやグーグル、Meta、アドビ、デロイトや、IT業界に属する人の多くが知っているであろう、オラクル、セールスフォース、シスコ、Red Hat、アビームコンサルティングなど真のグローバル企業も多いので、これら企業が提供するプログラムの修了をCVに書くことは合致する求人案件へ応募する際のアピールになるはずなので、あなたが日本語で習得またはブラッシュアップした技術は何で、どのように役立つのかを英語で説明できるようにしておく必要はあります。
これから日本に本帰国する方にとってのメリット ‐ 就職支援
日本リスキリングコンソーシアムは再教育を促進し、習得したスキルを活かすために官民一体となって取り組むプロジェクトなので、行政やIT関連団体だけでなく、Indeedや日経HR,DaiJob, エン・ジャパン、マイナビ、ビズリーチ等の就職支援サイトを運用している企業・団体も「ジョブマッチングパートナー」として参画しており、デジタルスキルトレーニングプログラムを受講した就職希望者へ就職支援を行っているようです。
また、トレーニングプログラムを受講した方の中で、就職または転職を希望される方には、「スタートアップパートナー」各社のおすすめの採用情報も表示されるようです。
「以前、登録したことがあるが放置している」という方に
もしも、「以前、登録してアカウントも作ったが、興味のあるプログラムがなくてそのまま放置して今に至る」という方がいたなら、久しぶりにログインされてみることをお薦めします。
プログラムは頻繁に追加等の変更がされている
同サイトのニュース&トピックをみると、およそ15日周期で新たなサポート団体や新プログラムのお知らせがあがっていることが分かります。
日本リスキリングコンソーシアム サイト アクセス
日本リスキリングコンソーシアムはこちらからアクセス可能です。
興味をもたれた方はぜひご自身で内容をご確認ください。
最後に ‐ The Future of Jobs Report 2023
本稿冒頭で触れたように、日本リスキリングコンソーシアムの発足は、2020年のWorld Economic Forum (WEF: 世界経済フォーラム/ 通称:ダボス会議)で発表されたReskilling Revolutionというレポートに起因していますが、WEFはそれから3年後の2023年5月にThe Future of Jobs Report 2023(邦題:仕事の未来レポート2023)と題したレポートを発表して、今後5年間(2023-2028年)で仕事とスキルがどのように変化していくか考察しています。
レポートはPDF全296ページにも及ぶため、AIに要約させたところ次のように回答がありました。
2023年の「Future of Jobs Report」によれば、今後5年間で約4分の1の仕事が変化すると予測されています。デジタル技術や自動化の進展に伴い、様々な職種で新たなスキルが求められ、一方で一部の仕事は減少する可能性があります。これに対応するために、労働者は柔軟性のあるスキルを身につけ、学習や再研修に積極的に取り組む必要があるでしょう。報告書は、労働市場の変化に適応するためには教育や訓練の改善が必要であることを強調しています。
また、WEFの日本語サイトにもレポートについて2023年04月30日付けのプレスリリースがあるので、ここでリリース内容の一部抜粋掲載します。
プレスリリース タイトル:
「仕事の未来レポート2023」 今後5年間で最大4分の1の仕事が変化すると予想
内容の一部抜粋:
- 今後5年間で、10.2%の成長と12.3%の減少を通じて、ほぼ4分の1(23%)の仕事が変化すると予測
- グリーン・トランジション、ESG基準、サプライチェーンの現地化などのマクロトレンドが雇用増加の主な要因
- 急成長する職種は、AI・機械学習スペシャリスト、サステナビリティ・スペシャリスト、ビジネスインテリジェンス・アナリスト、情報セキュリティ・スペシャリスト。また最大の成長分野は、教育、農業、デジタルコマースが見込まれている。
- テクノロジーは労働市場に課題と機会の両方をもたらし続けると同時に、雇用主のほとんどは、テクノロジーが雇用創出に積極的に貢献すると考えている
- 最も急速に成長している仕事は、テクノロジーとデジタル化によってもたらされている。
- ビッグデータは、仕事を創出すると見られるテクノロジーの中でトップに位置し、調査回答者の65%が関連する役割の雇用増加を期待
- データアナリストや科学者、ビッグデータ、AI・機械学習、およびサイバーセキュリティ・スペシャリストの仕事は、2027年までに平均30%増加すると予想
- 調査対象企業が最重要としている労働者の育成は、分析的思考(48%)、創造的思考(43%)そして、AIやビッグデータを活用するための労働者の育成(42%)
- 銀行窓口係、レジ係、データ入力係などの事務職や秘書の役割が最も早く減少すると予想
- 10人に6人の労働者が2027年までにトレーニングを必要とする中、現在、十分なトレーニングの機会を得ていると見られる従業員はわずか半数
- 個々の労働者のスキルの平均44%を更新する必要があると推定している
プレスリリース全文はこちらから閲覧可能。
そもそもWEF自体を信用していなかったり、デジタルスキルを必要としない生き方を模索してニュージーランドで生活を送っている方など、様々な考え方があると思いますが、デジタルスキルが不可欠とされ、その進化が今まで以上に急速に進んでいていることは紛れもない事実であるため、本稿では、日本語でこれらに関連するスキルを無料・有料で学ぶチャンスがある事をお伝えしました。
重要なのは、どのような選択をするにせよ、変化への柔軟性を保ち、自分の成長と未来に備えること。
デジタルスキルのリスキリングやブラッシュアップは、その一環として生活を充実させ、可能性を広げる貴重な手段と言えると私は思います。
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